自分で考え、決定し、行動する。

「自分で考え、決定し、行動する。」

言葉にするとシンプルなことだけれども、これはとても大切です。

しかし、実際の教育の現場で、
自分の頭で考え、決定し、行動する機会というのは極めて少ないのではないでしょうか。

学校では、校則に従い、決められた制服を着て、決められた時間に席に着き授業を受けます。
テストの日程も範囲も使う教材も全て決められています。学校行事の日程や内容などもそうです。

そこに疑問を抱く余地を与えられません。
(もちろん自由度の高い学校もありますが。)

自分で考え、決定し、行動するという機会が少ないと、
「与えられる」ということに慣れきってしまい、

今の時代に求められている「主体的」とはかけ離れた「受動的」な人間が生み出されてしまうのではないか。
そんなことを危惧してしまいます。

「考える。動く。自由になる。-15歳からの人生戦略(工藤勇一)」という書籍にこんなお話が出てきます。

あるオランダのサッカーの強豪チームに留学した選手のお話。
そのサッカーチームの下部組織にジュニアチームがあり、
そこでのコーチと選手(ジュニアなので10代)の関係が対等であるということに驚いたそうです。

コーチが練習メニューを「ダッシュ10本」と提示すると、
ジュニアの選手は「なぜそれをやるのか？」と聞くそうです。

もちろんコーチは、「いいから、やれ！」とは言わず、
しっかり何のためにやるか？などの理由をしっかり説明をするそうです。

コーチから言われたメニューをただこなす選手と
自分の頭で考え、明確な目的を持って練習をする選手。

後者の方が圧倒的に伸びていくのは明らかですね。

日本が勉強やスポーツの面において、高校生までは世界トップクラスと言われるが、大人の世代になると遅れをとってしまうのはこういったこと(自分で考えない、与えられるのが当たり前という習慣)が原因の一つとして挙げられます。

私たち自身、塾を運営している立場として、
生徒が「自分で考え、決定し、行動する」という機会を少しでもつくっていきたいと思います。

なぜこの勉強をやるのか？
何のために宿題をやるのか？
今日はどんな計画を立てて勉強をするのか？
自分の苦手な分野を克服するにはどうしたらいいか？

いろいろ自分で考えて、決定し、行動できる機会はたくさん存在すると思います。

そして、自分の世界というものは誰かに与えられるものではなく、自分でつくっていける。
そんなことを感じてくれる人が一人でも増えると嬉しいです。

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