苦手は、言い換えて使えるものにする。寝坊は「よく寝れる」!?|高校生 未来デザイン講座

「寝坊」は、苦手なこと。でも言い方を変えると「よく寝れる」になる。

10月24日の高校生向けキャリア教育「未来デザイン講座」で、生徒が書いた「苦手」を、みんなで言い換えていく時間がありました。教室に笑いが起きながらも、大事なことが詰まった授業だったので、ご紹介します。

授業の様子は、7分のダイジェスト動画にまとめています。

目次

講師の永沢先生

今回のゲスト講師は、永沢わかな先生です。もともと小学校の先生で、JICAの青年海外協力隊として西アフリカのセネガルへ。台湾の日本人学校でも働き、いまはキャリア教育の授業で起業しています。小学校から高校まで、全国の学校をまわって授業をされている先生です。

授業のはじめは、アフリカでの体験談でした。ゴミの山を裸足で歩く少年に「サンダルがないの?」と聞いたら、サンダルは持っている。裸足のほうが、足の裏で金属を見つけやすいから、あえて裸足なんだそうです。先生も最初は「お金がないんだ」と思い込んでいたといいます。当たり前だと思っていることが、場所が変われば違う。そんな話から、テーマ「未来を描いて、今を動かそう。」のワークが始まりました。

授業レポート:苦手は、言い換えられる

高校生たちは、ワークシートに「好きなこと」「得意なこと」、そして「苦手なこと・コンプレックス」を書き出していきました。

苦手がたくさん出てきた人に、先生はこう声をかけます。

この苦手は結構自分で出てくるよって人は、それはそれで自分のことを分析できているということなんで、別に悲観する必要はないですね

そして次が、この日いちばん盛り上がった時間です。書いた苦手を、みんなで言い換えていきました。

  • 寝坊 → よく寝れる(どこでも寝られるなら、それも力)
  • 忘れやすい → 嫌なことを忘れられる。気持ちの切り替えが上手
  • イライラしちゃう → 感情の起伏が、ちゃんとある

どれも、同じ自分を別の角度から見ただけです。苦手を苦手のまま抱えていても、そこから先には進めません。言い換えて「使えるもの」にする。この考え方は、勉強にもそのまま当てはまると思います。

授業の最後には、自分の苦手を知っていることの意味も、もう一度話してくれました。

こういう癖あるなって知ることによって、対策できるわけですよね、自分でね

苦手な人ほど、教えるのがうまい

先生が、小学校のころを振り返って話してくれたエピソードがあります。

クラスで「教えるのがうまいな」と思った人は、もともと算数が苦手だった人だったそうです。最初から得意な人は、分からない人の気持ちが分からない。だんだん「なんでこの3×4が分かんないの」と偉そうになってしまう。

でも、苦手だった人は、そう言われる嫌さを知っています。どこで「意味分かんない」となるのかも分かる。だから「こういう解き方をするといいよ」「こうやるとコツがあるよ」と、相手に合わせて教えられる。苦手を乗り越えようとしたことが、そのまま自分の力になる、という話でした。

塾で毎日生徒と向き合っていると、この話にはとても納得します。つまずいた経験は、ちゃんと財産になります。

進路のヒント:10年後の「理想の1日」から逆算する

ワークの後半は、10年後の自分を考える時間でした。高校生の10年後は、26歳くらい。「将来の夢は?」と聞かれると固まってしまう人も多いですが、先生のお題は少し違います。

「10年後の理想の1日を、朝から夜まで書いてみてください」。どこに住んで、何時に起きて、誰と会って、どんな仕事をして、何をして寝るか。妄想でいいから、とにかく細かく書く。先生は、細かく書く理由をこう話していました。

この細かい妄想力が、将来につながっていくんですよね。じゃあそのために今何やればいいかという、逆算になるんで

台湾の教え子は、苦手な国語で1位に

逆算の例として紹介されたのが、台湾の日本人学校での教え子の話です。

その生徒は中1のとき、「F1がずっと気になっている」と先生に相談してきたそうです。そこで二人で、F1の方向で逆算してみた。すると、高1・高2になるまでにやっておかないといけないことが、次々に出てきました。目標がはっきりすると、今やることも決めやすくなります。

やがて「自動車部があって、車をいじれる高校に入りたい」という目標ができ、猛烈に勉強を始めた。そして、一番苦手だった国語で1位を取った、と「ドヤ顔メール」が届いたそうです。

その生徒も、もともとは「ギリギリになったら頑張るタイプ」。1日に大量の勉強をしていたわけではなく、淡々と続けたらできた、と先生は話していました。先生は英語の勉強を例に、「いつか受かろう」ではなく「毎朝、英単語を5個」のように、今日やることまで具体的に決めるといい、とも話していました。

68日チャレンジ:先生自身の「毎朝5時起き」

最後のテーマは、行動を習慣にすることでした。授業をした10月24日から12月31日まで、ちょうど68日。習慣が定着するには平均66日ほどかかると言われていて、新しい習慣を始めるのにちょうどいい長さだそうです。

先生自身も、最初は「嘘だろう」と思ったそうです。そこで、嘘だろうと思った先生は、やってみた。始めたのは、毎朝5時に起きること。今も続いていて、本当に定着したそうです。

続けるための工夫もありました。一人では絶対に起きないと思ったので、毎朝オンラインをつなぐと決めた。すると、顔も知らない人が毎週参加してくれるようになり、「この人のために起きなきゃ」と責任感が生まれた。宣言して人を巻き込むと、続けやすくなる、という話です。

高校生たちも、年末までにどんな自分になりたいかを考えました。その場で宣言してくれた生徒もいます。「ナスを食べられるようになる」「体を大きくしたいから、ご飯を2杯食べる」「計画性のある人になる」。先生からは「数字を入れると、できたかどうかが分かりやすい」「24時間以内にできることから始める」「できたら自分にご褒美を」とアドバイスがありました。

ユニバースクールが、この講座を続ける理由

苦手な科目がある生徒は、たくさんいます。苦手を苦手のまま「自分はできない」と思っていても、そこから先には進めません。どこでつまずいているのかを知って、言い換えて、使えるものにする。僕らが毎日の授業でやりたいことも、本当は同じです。

5科目の勉強は、もちろん大切です。成績を上げることは、僕らの大事な仕事です。そのうえで、その先にある「自分で考えて、選んで、進む力」も一緒に育てたいと思っています。10年後の理想の1日から逆算すれば、今日の勉強の意味も見えてきます。

未来デザイン講座を始めた理由は、「この授業、嫌い!」という声も。未来デザイン講座を僕らが続ける理由にも書いています。あわせて読んでいただけたらうれしいです。

永沢先生、高校生のために貴重なお話をありがとうございました!


ユニバースクールは、宮崎台・宮前平の学習塾です。キャリア教育(未来デザイン講座)の取り組みも、ぜひご覧ください。教室の雰囲気が気になった方は、無料体験でのぞきに来てください。お問い合わせフォーム・公式LINEからお気軽にどうぞ。

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