AI時代を生きる子どものために。親と指導者が今こそ必要な「アンラーニング(学びほぐし)」

夏期講習の期間中、ユニバースクールでは実験的なライブ配信を連日お届けしていますが、
ユニバースクールに小学6年生の時から通い、現在は大学の教育学部で学びながら
当塾のスタッフとして活躍してくれている「おいちゃん」こと及川と一緒に、先日ライブ配信を行いました!
「学校の先生になりたい」という夢を持つ令和のZ世代である彼と話しながら、
今の学校教育が抱えるズレ、そして私たち大人がこれからのAI時代にどう子どもたちと向き合うべきか、
非常に大切なテーマにたどり着きました。
それは、大人の「アンラーニング(学びほぐし)」という考え方です。
■ 明治から150年変わらない「学校の設計図」と、AI時代のズレ
日本の学校教育制度は、明治5年(約150年前)にその基礎が作られました。
当時の目的は、近代国家を作るために「全国一律で、均質な優秀な人材を、大量に、早く育てること」でした。
チャイムの音、学年制、一斉授業。これは、当時の最先端であった「工場モデル」をベースに設計されたものです。
この制度は、日本を識字率が高く、規律正しい素晴らしい国へと成長させ、高度経済成長を支える大発明でした。
実際、海外からもその素晴らしさを視察に来るほど、日本の学校教育は今でも高い水準を誇っています。
しかし、時代は激変しました。 「早く、正確に覚え、ミスなく処理する」ことは、
これからは人間ではなくAI(人工知能)が最も得意とする分野になります。
かつて価値のあった「みんなと同じで、早く正確にできる」という能力の価値が、
今まさに暴落しようとしているのです。それにもかかわらず、
学校の評価軸や入試制度、毎日の時間割などの「設計」は、40年以上前とほとんど変わっていません。
これが、現代の子どもたちが感じる「学校への違和感や、楽しくなさ」の根本にあると私たちは感じています。
■ 成績のための勉強と「先生に媚を売る」子どもたち
本来、学校の通知表や評価(1〜5の数値やA〜Cの観点)は、
「今あなたはここができているから、次はここを頑張ろうね」という、成長のための道標であるべきです。
しかし、高校入試や大学入試という「選抜のシステム」があるために、成績が受験の道具にされてしまっています。
その結果、中学生たちの口から「先生に媚を売る」「テストのための勉強」という言葉が日常的に聞かれるようになってしまいました。
「正解がある前提」の勉強を12年間叩き込まれ、いざ社会に出た瞬間に「正解のない世界」に放り出される子どもたち。 これからの時代に必要なのは、正解を素早く当てる力ではなく、「自ら問いを立て、考え続ける力」です。
■ ユニバースクールの10年間の葛藤:「管理」から「心理的安全性」へ
実は、ユニバースクールも最初からこのような考え方だったわけではありません。
今年で11年目を迎えますが、開塾当初の数年間は、本当に「厳しく管理する塾」でした。
「1年目で合格実績を出さなければ、塾が潰れてしまう」という大人の恐怖から、朝から晩まで特訓し、スケジュールを1時間単位で徹底管理していました。
しかし、数年経ったとき、私は疲弊し、心からこう思いました。
「自分はいったい、何のためにこれをやっているのだろう?」
そこからユニバースクールは、4〜5年かけて少しずつ、意図的に方向転換(ポジショニングの変更)を行ってきました。 厳しくお尻を叩いて勉強させるのではなく、子どもにとっての「心理的安全性」を最優先にする居場所へとシフトしたのです。
勉強のスケジュール管理をガチガチに押し付けるのをやめ、スタディプラスでの分刻みの時間競走も手放しました。
「勉強をしないなら帰れ!」と突き放すのではなく、家や学校で辛いことがあった子が泣きながらでも逃げ込める、
寺子屋のような「受け入れる場所」にしていったのです。
驚くべき結果:管理を手放したら、自立学習時間が増えた
「そんなに甘くして、成績は下がらないの?」と思われるかもしれません。
しかし、毎年記録している中学生の内申点平均データを振り返ると、驚くことに厳しく管理していた時代と現在で、平均成績は全く変わっていません。
むしろ、「子どもたちが自ら進んで塾に来て、自分で勉強する時間」は、昔に比べて圧倒的に増えたのです。
外からの恐怖や圧力(外発的動機づけ)ではなく、子ども自身の「変わりたい」「知りたい」という内側からの気持ち(内発的動機づけ)が芽生えるのをじっくり待つ。
時間はかかりますが、自分で気づいた子は、そこからの伸びが圧倒的に早いです。
■ 今、大人に必要な「アンラーニング(学びほぐし)」
最後に、これからの子育て、そして教育において最も重要になるキーワードが「アンラーニング(学びほぐし)」です。
これは、「一度学んだ知識や価値観、成功体験を捨てる(そっと脇に置く)」ことを意味します。
大人は、自分たちが受けてきた教育や、これまでの社会での「成功体験(何百時間勉強して偏差値を上げて良い大学に行くのが正解など)」を持っています。だからこそ、良かれと思って子どもにそれを押し付け、勉強しなさいと言い続けるしまいます。
しかし、大人の持っている「カーナビの地図」が古ければ、新しい道があるのに「その先は行き止まりだ」と教えてしまうことになりかねません。
今、知識をどんどん足し算していく「リスキリング」が流行っていますが、大人があれもこれもと足し算をしていくと、子どもはパンクしてしまいます。 必要なのは、引き算(アンラーニング)です。
- 「本当に偏差値だけがすべてなのだろうか?」
- 「勉強しなさいと言い続けることは、本当にこの子の将来のためになっているだろうか?」
これまでの当たり前を、一度そっと横に置いてみる。
子どもたちがジャンプするとき、恐怖を感じずに高く跳べるのは、下に柔らかいクッションがあるからです。 家庭や塾という場所が、子どもたちにとっての「トランポリン」、つまり「失敗しても受け止めてもらえる、心理的安全性のある場所」であること。
これからの正解がないAI時代を生きる子どもたちに必要なのは、大人の古い価値観の押し付けではなく、失敗を恐れず挑戦できるこのトランポリンなのです。
私たちユニバースクールも、子どもたちのトランポリンであり続けられるよう、まずは私たち自身が日々学びほぐし、アップデートしていきます。
ぜひ、お父さん・お母さんも、一緒に「学びほぐし」を始めてみませんか?
宮崎台で、お子さんの“伸びる土台”を
ユニバースクールは、宮崎台の学習塾です。点数で子どもをジャッジせず、一人ひとりに向き合いながら、自分の手で解く「演習」を通して「できた」を積み重ねていきます。つまずいたところは、スタッフがそばで伴走します。
「うちの子に合うかな」「最近、自信をなくしているみたいで…」——そんなご相談だけでも大歓迎です。無料体験や面談で、まずはお子さんの“今”をお聞かせください。お問い合わせフォームや公式LINEから、お気軽にどうぞ。
